「今日はサボろうかな…」を防ぐ、医師直伝の習慣形成術とは?

ランニング勉強会

こんにちは!今回ご紹介するのは、Floris Giermanさんがホストを務める人気ポッドキャスト「The Extramilest Show」のエピソード90。 ゲストは、英国の医師でありランナーでもある Dr. Rangan Chatterjee

🎧 元エピソードはこちら: 6 Habits Every Runner Needs | Dr Rangan ChatterJee

このエピソードのサムネイルには「Life-changing habits for every runner」とあります。 聞く前は「ベテランランナーだけが知る、とっておきの秘密」が語られるのかと思っていました。

でも、実際に語られていたのは「誰にでもできる、小さな習慣の積み重ね」こそが パフォーマンスを変える、というリアルで温かいメッセージでした。

この記事では、このエピソードから僕が心に響いた3つの学びと、 ランナーとして/人として得られる深い学びをまとめます。


1. 秘密の習慣なんていらない。「小さなことを、毎日やる」が最強の戦略

Dr. Chatterjeeが語る「3つの習慣形成ルール」がとても秀逸でした:

  • 1. 小さく始める
  • 2. 既存の習慣に“くっつける”
  • 3. 環境を味方にする

彼自身は朝コーヒーを淹れている間に「5分間の自重トレ」を5年以上継続中。 このワークアウトは“歯磨きのような存在”になっていて、 ほとんど無意識のうちに行えるようになったそうです。

「5分でも、毎日やれば効果は絶大。歯磨きだって最初は習慣じゃなかった。」

この考え方は、ランニングにも応用できます。

「今日は時間がないから走れない」じゃなくて、 「10分だけでも外に出て、軽く走ってみる」ことが、結果的に継続力を育てます。

また、習慣化において「やる気」には頼れないという点も重要。 人間のモチベーションには波があり、高いときもあれば低いときもある。 だからこそ、やる気がなくても“できてしまう仕組み”が必要だという話が印象的でした。

「やるべきことが目の前にある」ように環境を整えれば、言い訳が効かなくなる。 彼の言葉を借りれば、それは「言い訳できないくらい簡単にする」という戦略なのです。

また、「歯磨きのようなトレーニング」にも共感しました。 たとえば、階段を登るたびにふくらはぎを意識して使う、朝起きたら10回スクワットする、 そんな“ライフスタイルに溶け込んだ運動”が筋肉を強くし、ケガの予防にもつながる。


2. ランナーにとっての“データ依存”と“直感”のバランス

ランニングの楽しさを奪うもの、それは「数字」に振り回されることかもしれません。

Dr. Chatterjeeは、あえてランニングウォッチを外し、「自分の感覚」だけで走ることを実践していると語ります。

「データに依存しすぎると、自分の感覚に耳を傾けることができなくなってしまう。」

つまり、テクノロジーはあくまで「気づきの道具」であって「指示者」ではない。

たとえば、

  • 心拍数を測るのもいい。
  • ペースを把握するのもいい。

でも、そればかりに頼ってしまうと、自分の感覚を失ってしまう。

「今日はしんどいな」「なんだか軽いな」といった感覚は、 ランナーにとって大事な“自己調整装置”なのです。

彼がランニングウォッチを外した理由は、 「自分の本当の感覚に立ち返るため」。 心拍数やペースといった外部のデータではなく、 「内側の声」に耳を傾けることで、より深いランニングの喜びを得られる。

このエピソードの中で印象的だったのが、 「感覚とデータを結びつける」という視点。

一度データを確認して、 「この感覚が心拍数150bpmなんだな」 「この疲れ方がLT直前なんだな」 というように“身体のチューニング”をする。

これができるようになれば、時計が壊れても、 大会でGPSがずれても、自分の身体を信じて走ることができる。

まさに“感覚で走る力”の育成です。


3. 「父の死はギフトだった」—ランナー以前に、人として学べる話

このエピソードの後半では、Dr. Chatterjeeが父親の死について語る場面があります。

彼は医師として、そして一人の人間として、父親の死を「人生を見つめ直すギフトだった」と話します。

「父が亡くなったことで、自分がどんな生き方をしたいかが見えた」

亡くなった父は、息子に「今この瞬間をどう生きるか」という問いを遺してくれた。

彼はそれ以来、夏には数週間ソーシャルメディアを離れ、 家族と過ごす時間を最優先するというライフスタイルを選びました。

彼の言葉の背景には、 「走ることも、働くことも、家族と過ごすことも、全部“どう生きるか”の一部」 という一貫した思想が流れているように感じました。

また、ポッドキャストでは「人間は子どもに言葉ではなく行動で学ばせる」という話も登場します。

毎朝、彼が筋トレをする姿を見て、 子どもたちも自然とダンベルを手に取り始めた。 これは、親の背中が習慣になるという強いメッセージでもありました。


まとめ:小さな習慣が、大きな変化をつくる

今回のエピソードでは、「Life-changing habits」とは、特別なことではなく、 誰にでもできるシンプルな習慣の積み重ねだということが繰り返し語られていました。

朝の5分、10分のラン、スクワット数回のワークアウト。 そんな「小さな今」を大事に積み上げることで、 心と体にじわじわと変化が起きる。

「エリウド・キプチョゲは、走っていて少しでも異変を感じたら絶対に無視しない。あなたも、自分の体のサインを見逃してはいけない。」

気になる痛みや違和感は、体のささやき。無視せず、ちゃんと向き合うこと。

そして、自分の「本当の声」に耳を傾けながら生きていくこと

このポッドキャストは、そんな“人生のヒント”を与えてくれる素晴らしい時間でした。

🎧 ポッドキャスト元リンク: 6 Habits Every Runner Needs | Dr Rangan ChatterJee

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